8月1日
夏休みに入って、はじめてなんの予定もない、娘と二人きりの一日。
娘は6時前から起きて遊び倒す気まんまん。しかし私には仕事がある。昨日、学童に行っている間に終わらせたかったが終わらなかったのだ。
自営と一人っ子の夏休みの一騎打ち、本番、といった感。
起き抜けにマンガを30分ほど読んでいた娘に声をかけ、まずはいつもの娘のルーチンがはじまる。
着替え、新聞を取りに行き朝顔の水やり、洗顔と皮膚科のクリームを塗る、新聞をざっと読む、塾の宿題、新聞を読みながら朝食、歯磨き、夫とゴミ捨て(そのまま夫は出社)。
戻って来て、学校の宿題ドリル(国語はひらがなを丁寧に書かされるものなのでそれだけで30分かせげる)、絵日記(昨夜の火星について)、たまっていた新聞のスクラップ。
全部終わって「あとは今日は遊ぶだけ!イェーイ!!」と言って、私と同じ部屋で本やマンガを好きなだけ読む。
「ママと遊びたい」と言いだしたのが11時。
仕事は当然終わっていない。
お昼ご飯に作ろうと思っていたサンドイッチの材料、子ども用のまな板と包丁を出し、ランチを作ってとお願いする。嬉々として取り組む娘。その間に仕事。
できたよーと言われ、食べやすい大きさに私が切って、二人で食べる。
食後はSwitchやっていいよと言い渡し、マリオカートのネット対戦を1時間半ほど。ようやく原稿終える。
二人で自転車をこいで、図書館へ。借りていた本を全部返し、予約していた本を受け取り、更にまた新しいマンガと本を借りる娘。
バニラアイスを買って、家でバナナチョコサンデーをおのおの作り上げ、おのおののカメラにおさめ、おのおの食べる。
娘、畳の部屋で寝転んで、借りてきたマンガ、本を読む。
その間原稿の見直し、修正、入稿。
17:30になり、夜のルーチンが始まる。
台所に立っていると、娘がうしろからお尻に抱きついてきて、ほんとうはママといっしょにあそびたかった、と言う。「リカちゃんの服をいっしょに作りたかった」
ママも作りたい、と私も言う。本音。こんど、しごとのない日にやろう、とお尻を振って、娘をふりほどく。娘は笑ってぶうぶう言って、しがみつく。
娘がいても、原稿を入稿できたことはとても自信になった、けれど、週に一度が限界な気がする。みんなどうしているのだろう。ふつうにがっつり学童に入れているのだろうか。
とにかく今年の夏がいちばん大変なはず、ここを乗り切れば、来年からは子どもだけで学校のプールも行けるし、少しずつ、友だちと外出するだろう。
学校の宿題が、一気にはやれないものがいろいろあって、本当に助かっているが、そのカードもあと、少ししか残っていない。どうしよう。
7月31日
娘とふたり、物干し場に出たものの火星が見られなかったので、車に乗って、短いドライブをした。
海に出れば暗いかと思ったが、海岸沿いの道は明るくて、砂浜に降り立たなければそんなに星は見られなかった。
火星はあれかな、あれがいちばん明るく見えるけどどうなんだろう、でも赤いしたぶんあれだね。
「子ども科学電話相談室」のアーカイブ放送を聴きながら、30分ばかり車を走らせた。
小さな女の子の「人間はどうして蜂が集めた蜜を売ったり買ったりするのですか」という質問に驚いた。要は、蜂が作ったものを奪ったりせずに同じものを自分たちで作ってそれを使ったらいいのにという質問なのだけれど、なんという視点の持ち方だろう。こんなに科学が発達しているのに、確かに我々は、蜂蜜を効率よく作り出すことができない。生物の習性に頼ったやり方でしか、蜜を堪能できない。なんとおとぎ話的なやり方だろう。
家についた時には、星の位置が変わって、けっきょくここからがいちばんよく見えるね、ということになった。青い鳥的な。
あれが、ほんとうに火星なのだとして。ひとつだけ、鋲のような光り方をしていた星。
夏休みの宿題の絵日記、二枚書くうちのひとつは、今日の、火星のことを書くよ、と娘が言う。キャンプでも、カップラーメンミュージアムでも、ダンス公演でもなく?いいけど。
娘が寝たあと、コンペに出したものが1次審査で落選したことを知る。
1時間ほど落ち込んだあと、ノートに大きく「くさらない」と書いて、寝た。