榛原誌

榛原トリコ・夜・芯etc…榛原たちの湘南暮らし

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1月27日、28日

1月27日

寝ぼけた娘に頬を3回ビンタされて目が覚めた。娘は、小太鼓を叩いている夢を見ていたとのこと。

大人は散歩、娘は自転車の練習で、図書館に行き、喫茶店で朝ご飯を食べ、娘から信じられないような大きなゲップが出る。

帰宅後、夫は娘に「おかねもちすごろく」を3回も付き合わされ、書斎にいる私の耳には「380億円対…560億円で、勝ちーー!」という、大雑把で景気のよい数字が聞こえて来る。

 

1月28日

地元のマラソン大会を棄権した。

今回、全く練習できなかったからだ。

娘に、応援するのを楽しみにしていたのに、と強く言われる。じゃあ、来年は小学生になるから、親子マラソンにいっしょにでよう、ということになり、てはじめに、海から家まで歩いて帰る。道中、娘は小さな図鑑を取り出して、見えた鳥について調べる。しかし、図鑑はいつも、私たちに確信をもたらさない。

 

帰宅後、ふたりで味噌を仕込んだ。娘ははじめて味噌作りに参加した。
去年は、はじめて失敗してしまった。ぼんやりしていて煮汁を捨てないまま、ハンドミキサーで粉砕してしまったのだ。水気をそこから切ってみたりしたのだが、一年たっても発酵せず、ただ、表面に黒カビが浮かんだのだった。

最後に新聞紙をかぶせた後、いつ食べられるのか聞かれたので、来年の今頃だよと答えると、「夏ぐらいには食べられると思ったのにー!!」と娘は文句を言う。