榛原誌

榛原トリコ・夜・芯etc…榛原たちの湘南暮らし

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3月27日、28日

27日

娘、はじめての嘔吐下痢症。

ちゃんとビニール袋に吐いてくれるのでありがたいが、噂に違わぬ大変さ。とにかく消毒が大変。

もう吐きたくないと泣く娘がかわいそうで仕方がない。あくまで冷静さをよそおって、だいじょうぶだよ、じょうずに吐けたね〜、スッキリしたね〜、もうすぐよくなるよ〜、とポジティブな母親っぽい声がけをするが、嘔吐恐怖症のきらいがある私なので、始終漫然とした胸のむかつきがおさまらない。酔っぱらって地面に寝転び吐いたあとのあの恍惚感を思いだすようつとめて乗り切る。

娘、吐くものもなくなり、吐きたいのに吐けなくなり下痢も始まり水分を欲しがるようになったので、小児科に電話、今なら空いていてすぐ受診できますよとのことだったので、行って吐き気止めと胃腸薬、諸々の指示をもらう。

喉の乾きを我慢させて吐かなくなって1時間後にスプーン1杯から、OS1ゼリーを与える。20分待って再度与え、徐々に増やしていき5分間隔に縮めたが、1時間半を越えたあたりで再び嘔吐したのでまた1時間絶飲。泣いて飲み物を欲しがるのでこちらも辛い。今度は20分間隔から10分間隔にしていき、増やす量はスプーン5杯くらいまでにしてそれを夜中に延々と行った。うつらうつらしても、10分後には必ず水分を欲しがって娘は起きる。眠っている間に便が漏れてしまうので、何度も着替えさせ、「赤ちゃん用と大人用の間用」というパンツ型おむつを購入してきて、それを夜中に何度も取り替えた。

隣では、イビキをかいてまったく起きない夫。不思議とイラつきよりも、懐かしさに溢れ、私は夜中かいがいしく娘の世話をやいた。

 

28日

朝、娘の嘔吐は治まり食欲もあったので、夫に託して喫茶店で1時間ほど集中して仕事をする。

帰宅すると、娘に微熱が出ている。下痢も頻繁だが、トイレには間に合う。

昼に夫が作ってくれたうどんを食べて2人で眠った後、娘の熱はどんどん上がり、夕方には高熱になった。手足がいつまでも冷たいので、まだ上がるのか、と、一応解熱剤の座薬を購入。夜中に近づくにつれ、眠っていても30分するとトイレに起きだし、水分を取ってまた眠り、の繰り返しになる。そのたびにトイレを消毒。

なにか欲しいものはないかとたずねると、目が泳いだので、なにかしてほしいことでもあるのかと聞くと、「ママにあたまをなでてほしい…」と言う。ほだされて、いくらだってしてやるわい、と鼻息を荒くし、そんなこんなで全然仕事にならない。

ポカリやダカラの糖分がよくないのかもしれないと思い、欲しがる娘に、OS-1のゼリーを飲むよう説得、眠らせて、一階に降りて行き、早く帰宅して買出しに行ってくれたはいいがその後はスプラトューンの夫に「ぜんぜん仕事にならないのですが」と言うと、ようやく「じゃあ、交代するか」と言ってくれる。じゃあ???

しかしその後は2時間半、寝室から娘も夫も起きないのであった。もっと早くゼリーに切り替えればよかった。

 

猫の下痢の方は、薬のおかげで治まった。ドライフードを欲しがるそぶりをするが、我慢してもらっている。体重も久々に3.4kgをマーク。はじめて娘の腹の上に長時間居座り、娘は、はじめてこんなにながく、と、力なくうれしそうに笑うが、私には猫がしめたとばかりに、弱っている娘をしとめにかかっているように見える。もちろん口では「心配して、お布団になってくれているんだね〜」などと言う、母親業。