榛原誌

榛原トリコ・夜・芯etc…榛原たちの湘南暮らし

シナリオライター/文筆家/お仕事の依頼はtoriko.haibara@gmail.comまで。


5月25日

楽しみなことがある日の娘の起床は早い。

今日は彼女の誕生日で、はじめての授業参観の日でもあった。

 

いつもは6時に私が起こして起こしてようやく起きる娘だが、7歳の誕生日である今日は、5時にパチッと起床した。

まぶたを開いた瞬間から興奮しており、誕生日おめでとうまだ寝ていてくれと言う私の言葉を足蹴にベッドから飛び出すと、隣室で遊び始め、娘といっしょに家を出た夫によると、娘は通学路をテンション高く歩きながら、「はじめての授業参観で興奮して鼻血がでそう…!!」と言っていたらしい。

 

 

はじめての授業参観は、娘が毎日のように説明してくれた通りのことが起こり、今まで見て来た娘と何ら変わりない様子が見れ、拍子抜けするほど新鮮みがなかったが、それでも、私が全く知らない他クラスの子らとすれ違いざまに手を振り合ったりしているのを見たときに、へえ、と思った。登下校や毎朝の朝顔の水やりの時によくいっしょになる子とか、休み時間に図書室でよく会う子とからしいのだが、まるで、部活がいっしょの子とすれ違ったときみたいな振る舞いだった。

 

娘と帰宅し、早退してきた夫と3人で、昨日選んだアイスケーキに7の数字のロウソクをたて、誕生日の歌をみんなで歌った。火を吹き消す段で、願いを言って、と言うと、心の中でもいいか、とたずねられた。もちろん、と言うと、娘は黙って、そして火を吹き消した。

 

夕飯は彼女の希望の焼き肉屋で奮発し、会計後、コースの時よりも高くついた、お酒も飲まなかったのにね、でもいいの、こういうときにバーンと使うために働いているんだからいいの、今日はいい一日だったなぁと言いながら帰宅してメールチェックをすると、仕事がひとつ、今日で打ち切りになっていた。連絡が、焼き肉を食べた後でほんとうに良かった。食べる前だったら、お祝いだというのに一枚一枚が、気が気ではなかっただろう。


書斎にこもってあれこれ考えたり、調べたり、書き付けたり、猛省したり鼓舞したり、占いを読んだり、また別の占いを読んだり、腕組みをしているうちにうとうとしたりして、翌日は5時起きだというのに、3時近くまでそんなことをやっていた。