榛原誌

榛原トリコ・夜・芯etc…榛原たちの湘南暮らし

シナリオライター/文筆家/お仕事の依頼はtoriko.haibara@gmail.comまで。


6月22日

そういえば、いつもはお礼の連絡が入るのに、父から父の日ギフトに関する連絡が来ていない。母の入院中の、ぎっしりちらしが入った郵便受けを思い出し、父に電話。受け取れていなくて不在票にも気がついていない可能性大。留守電だったので、夫がカステラとお茶のセットを送ったそうだけど届いていますか、届いているならいいです、と入れておくと、来ていません、とメールが入った。不在票もないと云う。そんなわけはなくなくしてしまっているのだろうけれど、とにかく夫に言って、どうなっているか荷物番号で追跡をかけてみてもらうと、なんと、先週の土曜にお届け済みになっていた。どういうことだろう…。

それを父に言うと、「でも、来ていません」とキレ気味の返事。

夫、郵便局に連絡し、調べてもらう。

私が、初期の認知症だったらやだなぁ、と言うと、夫は、郵便局員が捨ててしまったらどうしようと考えていたようだった。

 

郵便局からの返事。宅配ボックスに入れて、不在票を入れておいたそうだ。あのマンションに、宅配ボックスがあったなんて知らなかった。父はなおも「不在票はなかったので、あけられません」と言う。再度郵便局に連絡し、ボックスナンバーを聞き、父には「今度は宅配ボックスではなく、再配達してもらうようにいっとくね」と伝えると「そうしてください」とあくまで上から、キレ気味。いつもならば私も逆上していたところだけれど、なぜか、心は凪いでいた。たぶん、薄い哀れみの気持ちだった。

結局父は、管理人さんに開けてもらったそうだ。賞味期限の長いものを送ってよかった。

 

父は本当は、宅配ボックスがあったことも、それがなんなのかもわかっていなかったのだと思う。

 

例年夫がなにかしら送ってくれているのだが、来年は私持ちで娘と夫を連れて、いっしょにまわらない寿司でも食べに行こうかなと思う。