榛原誌

榛原トリコ・夜・芯etc…榛原たちの湘南暮らし

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7月31日

娘とふたり、物干し場に出たものの火星が見られなかったので、車に乗って、短いドライブをした。

海に出れば暗いかと思ったが、海岸沿いの道は明るくて、砂浜に降り立たなければそんなに星は見られなかった。

火星はあれかな、あれがいちばん明るく見えるけどどうなんだろう、でも赤いしたぶんあれだね。

「子ども科学電話相談室」のアーカイブ放送を聴きながら、30分ばかり車を走らせた。

小さな女の子の「人間はどうして蜂が集めた蜜を売ったり買ったりするのですか」という質問に驚いた。要は、蜂が作ったものを奪ったりせずに同じものを自分たちで作ってそれを使ったらいいのにという質問なのだけれど、なんという視点の持ち方だろう。こんなに科学が発達しているのに、確かに我々は、蜂蜜を効率よく作り出すことができない。生物の習性に頼ったやり方でしか、蜜を堪能できない。なんとおとぎ話的なやり方だろう。

 

家についた時には、星の位置が変わって、けっきょくここからがいちばんよく見えるね、ということになった。青い鳥的な。

あれが、ほんとうに火星なのだとして。ひとつだけ、鋲のような光り方をしていた星。

夏休みの宿題の絵日記、二枚書くうちのひとつは、今日の、火星のことを書くよ、と娘が言う。キャンプでも、カップラーメンミュージアムでも、ダンス公演でもなく?いいけど。

 

娘が寝たあと、コンペに出したものが1次審査で落選したことを知る。

1時間ほど落ち込んだあと、ノートに大きく「くさらない」と書いて、寝た。