榛原誌

榛原トリコ・夜・芯etc…榛原たちの湘南暮らし

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11月19日・20日

11月19日

川の欄干にうみねこたちがずらり並ぶ。うみねこは近くまで行っても、あまり逃げない。すらすらとした羽毛の中に手を滑り込ませてみたい。

 

父の見舞い先でなにかあるかもしれないので、娘に鍵を持たせることにした。

合鍵を作るのは何年ぶりだろうか。相変わらず、数分でできてしまう。このご時世、そんなことで大丈夫なのかと心配になる。

 

父から「今度、枕になる マットレスを持ってきてください」というメールが来る。難問だ。「どういうもの?枕でいいの?ニトリとかで売っている?医療用品?」と返信すると、電話が来る。TVをつけっぱなして電話しているので消すように御願いして詳細を聞く。

要は、起き上がったときに背中に入れる大きな枕みたいなものがほしいとのことだった。了解し、電話を切る。個室だとベッドの中から電話ができるのがいい。

 

昨日お見舞いに行くはずだった妹は風邪をひいて、父の携帯含む荷物だけ受付に預けて行ったらしい。

今日の具合はどうかLINEで尋ねると、声が全く出ないという。

子供たちへ、クリスマスプレゼントの希望をそろそろ聞いておこうと交わす。

 

 

 

11月20日

娘はクリスマスプレゼントに、我々からはSwitchのゲームソフトを、妹にはリカちゃん病院を頼むことに決めた。

我が家に来るサンタはいろんなものを袋詰めにしてあり、なにがもらえるか毎年中身はわからない。

 

先日の似顔絵の一件、娘は自分のお年玉から出すと言ったのだが、お年玉はもう使い切ってしまっていた。借金(お年玉の前借り)はダメだといって、娘のものを売って500円作ることに。なにが売れるかなぁと二人で見回し、私はプラレールの電車はどうかな、と言い、娘は「このDVDいらないよ」と言って、夫の「この世界の片隅に」を引っぱりだす。それはパパのやつでしかも大事なやつだからダメ、あとうちはコンテンツで食べているので、コンテンツは新中古では売りに出しませんと言って、今度の休日に、価格を調べながら決めようということになった。

 

似顔絵に関しては、思い返せば兆しはあったのだ。水族館だ。

水族館内に、似顔絵のコーナーがあり、娘はいつも興味深そうにしていたのだ。

この程度のことでまだ良かったけれど、今のうちに金銭感覚と、物を大切に扱うことをどうにかしといた方がいい気がする。

おこずかいをあげて自己管理と金銭感覚を養わせようか、ずっと考えている。

毎年お年玉の扱いに少し困っているので(貯金にまわすほどはないのだけれど子どもにとっては大きいお金なので)、お年玉含めて1万円程度年始に与える年俸制にして、その中から学校で使う文房具や普段のおやつ、おまつり代などを出してもらうか。

毎月千円程度与えてその中から貯金をするように言うか。

考えすぎるほど考えているのは、自分が金銭感覚がまったくダメだからだ。

私は欲しいものを湯水のように与えられた結果、全く我慢できない性格に育ってとても辛いしお金がない状態が時折気が狂いそうになる。

夫は欲しいものがあまりないかわりに、お金のことは日々全くきにしておらず、毎月使途不明金が9万近くあったような男だ。自分の意志ではぜんぜん貯金できないので先に天引きしている。

娘にはまともに育ってほしい。

 

同じ環境下で育ったにもかかわらず、欲しいものがあまりなくちゃんと貯金が出来る妹に、子どもにおこずかいをあげているか尋ねたところ、中学生の長男にはあげているが、小学生以下にはあげていないと言う。

「男に金渡すと、全額カードに使うとか、ろくないことにならないから渡さない」と言う。娘もそのタイプな気がする…。しかしおこずかいをあげるからにはその買い物内容には口を出すまいと決めている。悩ましい。なぜ日本はこんなにも子どもから搾取しようとする場が多いのか!!

 

夕飯は、夫がいらなくなったのでラーメンと冷凍餃子にしようとしたが、娘の給食がサンマーメンと揚げ餃子であったので、レンチンごはん、豚肉としめじの味噌炒め、白菜ともやしのスープなどで済ませた。ラーメンでよかったのに!!とぶうたれる娘だったが、好物の味噌味にしてやったら、喜んでがっついていた。私は味噌味がそんなに好きでもないので存在を忘れがち、滅多に作らない。