榛原誌

榛原トリコ・夜・芯etc…榛原たちの湘南暮らし

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6月1日

銀座に出向いて、諸星大二郎原画展で夫にカオカオ様のTシャツ、イトコに「栞と紙魚子」の大判のポストカードを買い、蓮沼執太の個展「~ ing」で楽器の廃材を踏み歩き、吉田晴弥の陶芸展で旧友の新たな挑戦をじっとりと観察した。

 

イトコとランチ。四川料理店で汁なし担々麺を食べる。
誕生日プレゼントのスケジュール用のはんこと、先のポストカードを渡す。

 

今年の三社祭も以前とはまた別の友人のつてで本社神輿を担がせてもらったというイトコが、今まででいちばん過酷だったと言った。

後からわかったそうだが、そのエリアの担ぎ手の半分が紋紋の方々で、触っていい神輿の棒も決められているのだそうだ。とにかくもみくちゃになりながら、担いでこいや、と放り込まれて触った棒が紋紋用の棒だと、「てめぇなにしてやがる」等と怒鳴られてつまみ出され、ようやく担いでいい棒にたどりついたと思うと、今度は担ぎたい人たちの押し寄せる波と、棒の動きで、圧死しそうになったのだそうだ。押し寄せているから出ることも出来ない。たった5分くらいのことだったが、ほんとうにこのまま怒鳴られながら死ぬのでは?と思ったという。いっしょに行った友だちの、一人は早々に目に肘鉄をくらってコンタクトが飛んで離脱、海外からこのために来たという友だちも足をやられて離脱した。「でも、こんなことでもないと、自分の常識の枠を壊せないから、いい体験だった」とイトコ。貪欲。

 

また、先日叔母がとつぜん職場に現れてグアム土産を渡してきたそうで、今回もまた凄まじくダサいものを手渡された、と、後から写真を送ってくれた。かなり大きめで、やたらと張りのある硬い素材で自立する箱形の金色のポーチで、どこかの国の絵文字をパクッたのかなという小さなダサい絵柄がこれでもかというほど散らばっている。叔母は、いらないと言うとキレるので、イトコはその鞄にも入らない大きさのポーチを職場で持て余しており、何を入れたらいいかと訊ねられたが、生理用品をパッケージごと入れることしか思い浮かばなかった。