榛原誌

榛原トリコ・夜・芯etc…榛原たちの湘南暮らし

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6月6日・7日

6月6日

母の誕生日が覚えやすすぎて忘れられない。

生きていれば古希か、とよぎったが、なんと無意味な感傷だろう!

そこまで生きていることが大変なことであるからの長寿のお祝いではないか。

 

 

猫の換毛期は、私に毛玉ができる季節でもある。

長毛の猫よろしく、寝ている間にからまった毛が毛玉を作るのだ。髪を切りたい。

 

猫は、毛玉を吐きすぎたのか、よだれをたらしていた。

夕方以降、納戸から出て来ない。ごはんも食べずにじっとしている。風邪だろうか。

 

 

6月7日

猫が納戸から出て来ない。耳が真っ赤で触ると熱い。熱を出しているようだ。

どうぶつ病院に連れて行く。風邪だといいのだけど、と診せたところ、胆管炎と胆嚢炎が再発していた。胆管が腫れ上がり、胆嚢に泥状のものがたまっている。熱は39.9℃あった。

 

入院を薦められ、金曜から日曜までの2泊3日で見積もりを出してもらう。およそ9万円。今日の治療費だけでも32000円。夫に、明日のボーナスどのくらいになりそうか尋ねる。景気が良いため人をたくさん増やしたからボーナス額がかなり低いという予想。家の更新料、義母への仕送り、義妹へのご祝儀、母の三回忌、などを支払うとほぼ残らない。とりあえず、薬をもらって連れて帰る。

 

実は明日から、幼稚園時代のパパ友たちのキャンプが控えているのだった。私もいろいろと準備をしてとても楽しみにしていた。正月休みのキャンプも、猫の具合が悪くて私だけ留守番をしたので、娘は今回こそはママと行きたいと泣く、しかし夫が行かないわけにもいかない。誰かが残って猫を看るか、入院させるか。

でも入院した方がいいのなら、病院で看てもらったほうが安心だし、問題がお金のことだけなのだったら、お金はまた、どうにでもして私が稼げばいいではないか。

 

娘と夫と家族会議。猫の入院費と治療費の捻出のために、みんなそれぞれ少しずつなにかを我慢することにした。娘はスイミングを休んでもいいと言ったが、時期的に秋になるまではやっていてほしいし、平泳ぎができるまでは続けてほしいので、民間学童に行く日をしばらくは週1日にすること、ボルダリングに行くことを我慢することにした。

 

私は、東京に行かないことにした。東京に行くと、交通費はさることながら、いろいろと美味しいものを買い込んだり食べたり飲んだりしてしまう。それから、文具を必要以上に買わないこと、本を買うことを控えることにした。

つい先日イトコと、秋頃に京都に行こう!と決めたばかりなのだが、またしても京都に行けないことになる。

 

夫はお酒を我慢すると言っていたが、微々たる額なので保留となった。それに、どうせ無理だろう。

 

猫は吐き気止めが効いたのか、スープを飲んだ。具は食べなかったが、少し歩いたり、鳴いたりして、熱も大分下がったようだった。数値的には前回の入院時の値だけれど、食べているだけ前回よりは大丈夫な気がする。