榛原誌

榛原トリコ・夜・芯etc…榛原たちの湘南暮らし

シナリオライター/文筆家/お仕事の依頼はtoriko.haibara@gmail.comまで。


3月23日・24日・25日

3月23日

最近娘に図書館に行く?とたずねると、いい、と言われることが2度ほどあって、おや、と思っていたのだけれど、どうやらマンガを一冊なくしてしまったらしい。

ひどく散らかっている部屋を、片付けながら探していく。

こんなに部屋が散らかっている理由のひとつは時間がないからで、もうひとつは、片付ける場所が決まっていないものが多すぎるからだ。けれど、毎日のように工作を持って帰ってきて、それらは皆どのように片付けているのか。大事なものだけ、と言っても、ここに入る分だけ、といっても、すぐに溢れかえってしまう。写真をとっておけば、というのもダメで、いったいどうしたらよいのだろう。

 

とにかくマンガは見つからず、図書館に謝りに行った。

弁償することとなって、火曜日に時間があるからそこでもう一度片付けをして、それでも見つからなかったらネット注文しようということになった。

もちろん娘のおこづかいから弁償させるのだけれど、今月のおこづかいが残ったらあと一回ガチャガチャを回せると言っておやつを節約していた娘だったので、これで懲りたかと思ったが、逆に、今月のおこづかいの残りでまかなえそうだということにホッとしているように見えた。

 

雨が降ってきて、娘の体力は削れない。22時にアイロンビーズをやり始めて、アイロンビーズって、いいよね自由で、などと言っている。そんなに自由かなと思いながらも、うんと答える。

 

ゲームの大会に出ていた夫は、深夜帰宅して即寝ていた模様。

 

3月24日

夫は今日もゲームの大会で、早朝出かけて行った。

私と娘は春の彼岸、母の墓参りに東京の深川へ。

娘は手を合わせ、じいじがにゅういんしました、と母に報告をする。

 

昼ご飯に浅草でイトコ夫婦と待ち合わせて蕎麦を食べた。鴨せいろがおいしい暑い日で、あとはイトコのポケモンGOからポケモンを分けてもらい、別れ、帰宅して、たまたまTVで流れていたトムとジェリーを見た。

「ジェリーはほんとに天才だよ」と娘は感心する。うふふ、天才くん、などと画面を愛でている。トムとジェリーのDVDを買ってほしいとせがまれたが、何時間もこれを見させられてはかなわないので、TVを録画したら?とだけ言うかたちでやんわり断った。

 

夫は2日間の大会で猛烈に消耗した模様で、帰宅後即眠ってしまった。

 

3月25日

娘、修了式。

1年生が終わったという感慨は、あまりない。

今回もまた、ぜんぜんあっという間ではなく、まだ1年生だったの!?という感じだ。

いろいろなものを持ち帰ってきて、成績表のようなものも申し分なかったけれど、私はなにより娘の絵が楽しみで、夜半、こっそりそれらを並べて鑑賞をした。

勉強や生活態度などがんばっている娘には言えないけれど、私は、成績とか先生やまわりの評価などより、娘の絵を見ることがいちばんうれしい、彼女の成長を感じ取れるというか、子育てを報われたような気持ちになる。彼女の、まだ言葉にならないパーソナルな部分に触れることができたような、更にそれが私をうれしくするものであることで、よかった、だいじょうぶ、と、安心するのだ。娘の絵が児童画として客観的にとりわけすばらしいということではなく、そのすばらしさは人と比べるような部分ではなくただ"私にとっては"たいへんすばらしいもので、私は娘の絵を通して、絵画という芸術の鑑賞方法が変わり、その本質を知った気さえする。

 

小川洋子著「物語の役割」読了。

第一章を読み終えたとき、思わずいっかい本を閉じなくてはならないほど感動する。

図書館で借りたけれど、買い直そうと思う。