6月5日
着付アシスタントのバイト。
団体さんがいらしたので、名前を確認しようと声をかけるも、気がついてもらえない。
中国人かなと英語を試してみてから、彼女たちが手話をしているのに気がつく。
受付表の注意事項を読んで署名してもらうよう促すが、全然読まずにサインをするので、「全部読みましたか?」と書いて見せると、「去年利用したのでわかります」と書いて戻された。リピーターだったのだ。うれしい。
しかし、「呼び止める」ができないことは、案内する者としてはなかなか難しいのだと知る。身体に触れていいのかわからない。次第、メンバー全員ではないけれど、ゆっくりと喋ると唇の動きを読んでくれる人が多いことがわかって、後半はうまくいった。
着付け室は人数がぎっしりなのに静まり返っていて、時折、手話をする彼女たちのリップ音が泡のように聞こえる。
着付けが終わって、オプションの写真撮影、好きなポーズをとってくださいと言うと、全員でなにかの手話のポーズをとっていた。なんという文字なのだろう。知りたかったが、撮影後の彼女たちの手話が競り市のようにはしゃいでいたので、声をかけるのが憚られた。見送る際、通り過ぎていく彼女たちに、楽しんできてください、と頭を下げていると、振り向いて、ありがとう、というような音を返してくれた。
朝になってもあまり回復せず「うつっぽい」と言いながら会社に向かっていった夫が心配なので、様子を伺う。
うつのひとはうつっぽいなどと言わないからうつではなく心配されたかったのだろうけれど、夫曰く原因が仕事のことだとわかったらしいので食欲は取り戻し「でも明日は会社休む、家でPCで会議するけど」と言う。明日は私も仕事が休みで家でいろいろやりたいことがあるのだけれど…と小さくがっかりする。PCで会議ということは、リビングをその時間は静かにしとかなければならないからだ。
夕飯は、娘は肉うどん、大人はカレーうどん。
子ども用のカレー粉を切らしてしまったので。夫は鍋いっぱいのカレースープを全て飲み干した模様。食欲は本当に戻ったようだ。