榛原誌

榛原トリコ・夜・芯etc…榛原たちの湘南暮らし

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6月6日・7日・8日

6月6日

芒種。

郵便局、耳鼻科、家電量販店、図書館、などなど、平日にすべき用事をすべてすませて、娘の塾の面談。

はじめて喋る学年主任の先生に、「私立中学の受験がご希望なんですよね」と言われて大慌てで「ちがいます!」ときっぱり答える。「本人が塾に通いたいというので習い事として通わせているだけです」と言うと、引き継ぎミスでした、と先生はレポート用紙に書き込みながらきわめてさりげない様子を装いながら「ちなみに私立を受験なさらない理由は…?」と聞くので「経済的な理由です」と答える。そう答えるのはいつもそれなりに辛い。

娘の休憩時間にかかる時間に終了したので、クラスメートと塾弁を食べている娘をのぞいた。

休憩時間は10分のはずなのだけれど、今日は時間が押してしまったので5分で食べないといけないと言いながら、冷凍の焼きおにぎりを3つ、さけるチーズを1本、ミディトマト、一口ゼリーをたいらげ、水筒の水をごくごく飲むと、彼らは教室へと走って戻って行った。アスリートみたいだなと思った。

 

6月7日

関東梅雨入り。

バイト先の着物レンタル屋の予約客が少なかったので、14時からのシフトになった。

家で一人分の焼きそばを焼いて食べて江の電に乗ると、完全に仕事に行くモードではなくなる。

今日は久しぶりに受付ではなく、アシスタント業務で、雨だのにお客もなかなか返却をしに来なかったので、お菓子缶の整理とばかりに個別包装を破りながら先日の先輩の結婚式の模様を細かに聞くということが主になった。

 

そんな中だったので、父から入電にも出られた。先の入院から没交渉だったので久しぶりだ。ケアマネージャーがついてデイサービスに行くようになってから、父からの嫌な連絡はすっかりなくなった。すなわち、健康だということだ。

件の歯科のことで、20日に手術が決まり、全身麻酔になるので家族の付き添いが必要なのですいませんが…と低姿勢な父。

バイトが入っていない日で良かった。快諾すると、父は、「たぶん午前中になると思いますが、くわしい時間わかったらまた電話しますんで!」とバカの子のような口調で言って、電話を切った。元気そうでなによりだが、なぜ敬語。父はやっぱり脳がどうかしてしまっている気がする。あと、歯科の手術で全身麻酔ってどういうことなのかわからないが、面倒なので当日の説明まで考えるのをよす。一応、妹に連絡。

 

夕飯はコストコで買った冷凍の小籠包と、春雨と玉子とチンゲンサイの中華スープ。

 

6月8日

雨が降るという予報だったから朝は洗濯しなかったのに、昼過ぎに予報は晴れ時々曇りに修正されていた。

娘と一日中、バザーに出品する手芸品づくり。

試作品を娘に見せ、今回も「売れるよ!」と言ってもらったので、「500円で売れるかな?」と言ったら「500円はちょっと…300円なら売れるよ!」と言われたので、動揺する。

 

娘に買い物に行ってもらって、おつりでおやつのアイスを買わせる。

私はクーリッシュを予想し、夫はパピコを予想したが、娘の買ってきたのは、アイスの実であった。

私が子どもの頃のアイスの実のパッケージは紙箱で、水分を吸ってその箱がふやふやになるのを思いだして懐かしかった。

今はプラ包装で1種類の味で、びっくりするほどジューシーでおいしい。氷菓というより、シャーベット、別物のようだ。

 

昼ご飯は娘に買ってきてもらったきゅうりとトマトで冷やし中華(ゴマだれ)。オイル漬けの瓶詰めのサバを入れたらとても合って美味しかった。マルちゃん正麺のゴマだれ味を使ったのだけれど、タレの味の濃さが丁度良くて、今年の夏はこれだな、と言い合いながら麺をすすった。