榛原誌

榛原トリコ・夜・芯etc…榛原たちの湘南暮らし

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9月10日

今日も真夏のような暑さ。

着付けのアシスタントのバイトで鎌倉へ。

鎌倉へのアクセスは、路線によっては30分に1本に減らされているのだけれど、江の電はいつも優秀だ。区間が短いこともあるのだろうけど、たいていいつもすぐに通常運転になる。

鎌倉駅前は少し工事をしていたけれど、被害はもうそんなに見られなかった。

 

開店準備をしていると、まだ入り時間じゃないスタッフがかけこんできて、ドライヤーを使いだした。聞くと、家が停電2日目で、復旧の見込みが経たないらしい。オール電化の家だから、今日はガスコンロを買って帰るという。

お湯も出ないから、水で頭洗ってきた!と笑いながら、スマホの写真を見せてくれる。そこには、何本もの電柱が折れている様子や、お向かいさんの車に電柱が刺さっているものなどがあった。エアコンが使えないから飼っているペットがこの暑さで大丈夫か心配だと言っていた。

 

千葉の、海にほど近い母方の田舎には、今はもう誰も暮らしていない。ひいおばあちゃんが死んでからはすでに別荘扱いだった。

なじみのお寿司屋さんは昨日SNSで、しばらく営業を休みます、と言ったきりになっていたので覗いてみると、たくさんの心配する声に対してレスがついていて、商店街の二階部分はみんな窓が割れ室内が水浸しになったこと、商店街のみんなで力を振り絞って往来のガラスだけ撤去して、停電の復旧の見通しは経っておらず、自身は東京に避難したことなどが書かれていた。

 

町の様子を調べると、今日にはいろいろな写真が上がっていて、道の駅や漁港の運営するお食事どころなど、比較的新しく、資金源になっている施設の外壁が全て飛んでなくなっており、建設中の建物のようになっていた。

毎年九月はお祭りがあり、その代々使われていた山車も、やられてしまっていた。

 

山の上、娘を習い事に迎えに行くと、道に、逆さまの物置が転がっていた。中から、三輪車などがこぼれでている。

 

暑くて、夕飯は冷やし中華。

もう、冷やし中華なんて売っていないけど食べたかったので、中華麺を買って、ゴマだれも作り、鶏ハムを刻んだ。棒棒鶏の麺入りのようになってしまったけれど、これはこれで美味しかった。