10月8日
病院に行ってくれた妹によると、時系列は以下の通り。
最近またフラフラするようになったという父、
木曜に誤ってケトルを足に当ててしまい火傷。
金曜、下痢と発熱が始まる。
熱があるからといってケアマネの来訪を断る。
月曜、ケアマネから連絡が入るも、熱があるからと断る。
心配をしたケアマネが来訪。父の容態を見て救急車を呼ぶ。
病院の先生の診断によれば、高熱と下痢は、火傷から菌が身体に入ってしまっていることが原因だそう。
虫歯の時と同じだ。
「火傷の具合はどうなの?」と聞くと、妹は、「それが…紫色ぐらいかなーと思ってお父さんに聞いたら、『黒くなってる』って…!!」
「壊…死…?」
「壊死!! 皮膚移植手術だってさ」
「…え、そんな状態…痛く…なかったのかな…?え、なんで病院とか行かなかったの…?」
「『大丈夫だと思ってた』だってさ」
「壊死なのに…?」
「お父さんちに下着とパジャマ取りに行ったらさー、一枚もないの。ゴミ箱に、汚物まみれのものがいっぱいつっこまれてて…。今日がゴミの日で良かったよ!!」
「おつかれさまです!!!!!!!!!」
「お父さんの大丈夫はほんと大丈夫じゃないから、自分で判断しないでなにかあったらすぐ連絡して!!もう一人暮らしは無理だからねって言ったら、お得意のスルーだよ。終始ちょっとふてくされてたよ」
「退院の足で高齢者向けマンションの内覧に行こう」
「来月末の胃がんの内視鏡手術まで、入院しっぱなしかもってさ」
まあ、そのほうが安心っちゃ安心だが。
私たちが老人になったに時にはきっと、家族の承諾とか手続きとか説明とか付き添いとかはなくなっているのだろう。家族のいない人が多くなるから。はやくそうなってほしい。個々人が個人で生きるために。自分の生に、自分で責任を持つために。寄り添い合いたいひとたちは、そのように。まあでもそうか、支払い能力とか、意識がなかった場合とか、いろいろとはある…。
夕飯は海鮮丼、味噌汁、梅きゅうりなど。
冷えたのか、娘、腹を下す。パジャマを長袖長ズボンに衣替える。
父倒る雨後の車前踏み荒らし体育館の床を行く音