榛原誌

榛原トリコ・夜・芯etc…榛原たちの湘南暮らし

シナリオライター/文筆家/お仕事の依頼はtoriko.haibara@gmail.comまで。


11月22日

歩行者用信号が青になるタイミングで、信号無視で軽の車が突っ切って、あぶなっ!と見やると、先日の、子どもに昼ご飯を与えなかったと豪語していた主婦であった。怖い。

 

雨。唐突な寒さに驚いている。

 

帰宅した娘と、すみっこぐらしの映画を見に行く。

小学生の女子は、すみっこぐらしが好きだ。

娘はきちんとお気に入りのすみっこぐらしのTシャツを着ていって、律儀だ。

劇場内は空いており、入ると大人しかいなかったのでびっくりした。あとから子どもも来たのだけれど、ちがう部屋に入ってしまったのかと思った。

 

内容は、いわゆる劇場版だけのキャラと出会い…といった、いわゆるのやつだったのだけど、すみっこたちには声優が当てられていなく、ナレーションと手書きの字のみで展開するところが世界観と合っていてとても良かった。ナレーション、この上手なひとは誰なのかな?と思っていたら、イノッチで驚いた。

娘は、上映中小さな声であれこれコメントをしながら両手でポップコーンをリスみたいに食べて、いわゆる泣き所でも、両手でポップコーンを食べながら少し目をうるませていたので、泣いているのかポップコーンを喉につまらせているのか、よくわからなかった。

 

夫が客先から直帰するから早く帰れると言い、ショッピングモール内の寿司屋の誕生日クーポンが明日までだというので待ち合わせ、まずは夫のアウターをユニクロ感謝祭で買うことに。昨日購入したものが、700円も安く売っていてショックを受ける。

 

映画、どうだった?と聞かれ、私が「今までよくわからずにいた、すみっこたちのキャラの詳細がわかってよかった。ママ最後の最後、ぐっときちゃった〜」と娘に言うと、娘は、その手前のいわゆる泣き所でちょっとうるっときちゃった、と続けた(やはりあれは感情的な目のうるみだった)。

しかし「すみっこぐらしの映画、評判いいんだよね、パパも観たほうがいいかな?」という夫の言葉には、娘はわたしの顔色を伺いながら、「それは…べつに…いいんじゃない…」と冷静な意見を述べていた。

たしかに、あの評判の良さは、基本的に子どもの付き添いでなんの期待もなしに行ったら意外と良かった!という良さだと思うし、あとはすみっこが動いているだけでうれしいひとたちが感じる良さだから…と私も続けた。

そのあと見た雑貨屋でも、ほら!たくさんすみっこグッズあるよ!!とうながしたのに、本人はポケモンのぬいぐるみやスプラトューンの鉛筆の方に夢中で、すみっこのことも、心の底から好きというよりは、知っているという親しみ、とか、女子との社交のハブみたいな意味合いのほうが強いのかしら…と思った。私のほうが、あやうくエビフライのシッポのクリスマスバージョンてのりぬいぐるみを買ってしまいそうになる。