榛原誌

榛原トリコ・夜・芯etc…榛原たちの湘南暮らし

シナリオライター/文筆家/お仕事の依頼はtoriko.haibara@gmail.comまで。


2月21日、22日

2月21日

仕事が終わらないので、娘の習い事の閲覧席にノートPCを持ち込んで仕事をしようとしたが、やはり集中してできないのであった。

上から見下ろす娘のクロールは、とても静かで、こちらに手を振る水中メガネの彼女に、私は腕を両足に見立てて、もっとキックを強く、とジェスチャーを送る。

帰宅後、夕飯何にしよう、仕事が終わらない、と悩む私に、娘が「私の好きな食べ物はなんでしょうか」というクイズを出してきて、答えが「寿司とアンパンマンのレトルトカレー」だったので、考えているのがバカらしくなり、早く帰宅してきた夫に、娘にアンパンマンカレーを出すよう言って、私は書斎に引きこもった。

付属のシールはアンパンマンとカレーパンマンと食パンマンの3人という、いいやつだった。

 

2月22日

猫がまた少し吐いている。夫がドライフードも食べるようになったといって与えていたが、やはりちゃんと噛めていなくて胃に負担がかかっている気がして、再度ドライフードを粉にし、缶詰と、チューブ式のおやつを買いにペットショップに赴く。今日は猫の日で、ポイントが4倍だ。

娘の学習塾の契約をする。これについては、経緯と言いたいこと(世間に対する言い訳)が山のようにあるが、本人の強い意志と先輩ママたち意見で通わせることを決めたのだった。すでに今日から宿題がある。今日からずっと!!その永続性に私は耐えきれなくて恐怖する。

娘には、誰かに聞かれたら、自分が行きたいから行くんだママは渋々だ、と真実を言うように伝える。それと、絶対に小学校の授業で先生に「そんなの知ってる」と言ってはいけないことも念を押しながら、判も押した。

2月20日

幼稚園のボランティアに出向く。娘といっしょに登園して、歩みの中でフレームインする園児たちから娘に「おはよう」と声がかかることがうれしい。ミュージカル映画のよう。

毎月のボランティア、これが最後か…とママ友と言い合っていたものの、来月もあることが判明。

園庭を見やると、登園時に娘の名前を叫び「ジュースを盗んでやったぜ!」と謎の挨拶をしていた男子らのことを、警察官の制服に着替えた娘率いる警察団が追いかけ回していた。

 

ボランティア作業終了後、ロイヤルホストにてランチ、ドリア欲をようやく解消。奮発してエビとホタテの海鮮ドリアにして満足。

スポーツインストラクターの資格取得に向けて奮闘している彼女が、初めて身体を痛め、文字通り、「はじめて人の痛みがわかった」と言ったのが興味深かった。今まで怪我をしたことがないというのもすごい。「怪我って…まったく毎日そのことを忘れられないんだね」としみじみ言っていた。アンドロイドと話しているようだった。

 

幼稚園の課外授業の発表会に向けて、スポーツクラブで跳び箱の8段を練習していた娘だったが、発表会は7段を飛ぶことが決まったらしい。8段を飛べるのは2人だけで、あとのほとんどの生徒たちは7段なのだというのだし、私は7段を小学生になっても飛べたかあやしいものだったので純粋にすごいじゃないかと思うのだが、娘は帰り道、風呂の中、布団の中で、8段飛びたかった、と悔しげに重々しくこぼす。
私は発表会がとても楽しみで7段だろうが8段だろうが関係ない、私の娘が、花道を駆け抜けて、跳び箱を飛ぶのだ!