10月4日・5日
10月4日
朝起きると嵐のような風だった。
夫と娘が出かけるときは風だけだったが、途中で突如大雨に襲われたらしい。
そのあとは、ビカーッと太陽が照りつけていた。
身体がついていかない。
今日の洗濯時片付けは、意を決して一階の和室。
来客があるととりあえずここに物をつっこむので、ひどい有様。
とりあえず床にあるものを概ね片付けて掃除機をかけるだけで疲労困憊、ベットリと汗をかいた。30L3袋分のゴミを出した。
レトルトのアラビアータソースでパスタを食べて、あとは横になったり文章を書いた。
横になっているときも、私にとっては文章を書いている時間に相当するのだけれど。
芋嵐幼子宙に舞い上がり
10月5日
夏休みは混雑しすぎていたので秋になったら行こうと思っていた上野の国立科学博物館の恐竜博へ、満を持して赴く。行きの車中では9月15日に放送されたこども科学電話相談室の恐竜スペシャルを流していたので、なるほどあの化石のそこを確認しようなどと言い合いながら、気持ちも高め、ようやく見ることが出来たデイノケイルスの、その名の通りの巨大な手の化石は、片手で娘をつかみあげられることが容易に想像でき、迫力に圧倒された。
ムカワ竜あらためカムイサウルスジャポニクスも、これが日本に埋まっていたなんてと興奮。
それで、私は、化石になりたいと言った娘のことを思った。
先月だったろうか、夏休みのことで、私は化石になりたいのだと言った。
自然災害にでもあわないと、今の日本ではなれないんじゃないかな、と私が言うと彼女は、「じゃあもうすぐ死ぬなっておもったら、化石になれそうなとおーい外国にいく!」と言って、私はそれを聞いて、とても澄んだかなしみに包まれた。さみしさが凝縮されたようなかなしみ。
化石たちを見ながら、娘も化石になれるのかしらと考えていた。
化石になりたい娘は、見終わって、自分のどのあたりの骨が残るだろうかと考えていた。恐竜たちの大腿骨はとても太くて、足跡すらも残っていて、でも娘の骨なんか、化石だって思われないほど細いから気づかれないかもね、とからかうと、ムーッ!!と言って怒った。それでも、頭蓋骨くらいは残ると思うねっと言うので、そうだねって、同意してあげた。